手順 その5
必要な屋上機器の接着が終わったら、ボディ全体を全てマスキングします。スキマがないことを充分に確認し、屋根の塗装をおこないます。屋根の塗装が終わり完全に乾いたら、車体のマスキングテープを取り除きましょう。これで車体のおおまかな塗装は完了です。完成に一歩近づき、はやる気持ちは分かりますが、作業はひとつひとつていねいに進めましょう。マスキングテープ一枚をはがすのにも神経を集中させて。集中力がなくなったらその日の工作は終了、後はまた明日という習慣も身につけると、完成は遅くなりますが上達は早くなるでしょう。
さて、次の作業はさらに細心の注意と正確な指先が要求されます。気合を入れて取りかかりましょう。といっても、肩に力を入れる必要はありません。面相筆で車体の細部、窓まわりのHゴムや押さえ金、窓サッシやヘッドライト・テールライトを塗装します。筆先は揃っているほうが断然使いやすいので、バラバラになったら新しいものを購入しましょう。使う色は自由ですが、エナメル系の塗料(タミヤ製が模型製作では有名です)なら、もしはみだしても、今までの塗装を痛めることなく専用の溶剤でふき取ることができるのでとても便利です。ただし、エナメル系塗料は乾燥するまでかなりの時間がかかります。ご注意を。
細部の塗装が終わるといよいよ完成に近い状態になり、うれしくなりますね。でも、せっかくの作品です。ここまできたら、徹底的に実物に近づけてみるのも模型工作の楽しいポイントとなるでしょう。キットに付属する行先方向幕やヘッドマークなどのステッカー(シール)や、デカール(水にひたして使います)は好みのものを切りとって使いましょう。また、別売りの車両マーク(インレタ:フィルムの上からこすって転写します)を専用のペン(バーニッシャーなどと呼ばれています)で形式などを表現しましょう。(車輛マークは国鉄157系や伊豆急110系など、一部の製品には付属しているものもあります)
車輛前面などのように面積が小さかったり、凹凸が付近にある場所に車輛マークを転写する場合、マークがゆがんでしまってなかなか上手くいかないことがあります。そんなときには、いったん透明なデカールに転写し、そのデカールごと貼るときれいに仕上がります。もちろんその後に、表面保護のクリアーの吹きつけは忘れないようにしましょう。

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